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2008年7月23日 (水曜日)

崖の上のポニョ (2008) - 宮崎駿

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 生命讃歌の映画だと思います。
 手塚治虫先生が表現していたことでもありますね。

 はじめの5分だけで、美しくて、嬉しくて、涙がでそうになるほど美しい。宮崎さんの意気込みが感じられました。久石さんの音楽も今回はかなり”音楽つけてる”という印象はしたのですが、オペラのような(ワグナーのような)オーケストレーションが良かったし、ユーモアのあるおとぎ話的に鳴るファーストバイオリンも素晴らしいです。

 ストーリーは純粋に楽しんだり、優しい気持ちで見たり、そこはもう自由です。けっきょくのところ、どんな芸術作品でも”消費されてしまう”世の中です。こんなに素晴らしいものを時間をかけてたくさんの人が作って、生命讃歌を歌っているのに、”つまらない”とか”シンプルすぎる”とかあーだこーだ言うのは自由です。作った人だって、”わかる人だけがわかればいい”なんて思ってないし、ぼくもそう思いたくないのですが、なんで”頭だけでものごとを受け止めようとするのか?”という疑問が時々ふと不特定多数の人々にむけて考えこんでしまいます。ネット社会は意見交換を豊かにできるものの、魂とかこころとか、なんだか大切なものさえどんどん”消費”の対象になっている気がします。

 手書きで全編をつくったのも、”海”がメインとなったのも、そんな”消費社会”に負けじとする宮崎さんの意気込みを感じました。ちょっと前にテレビのドキュメンタリーで鬼気迫る感じだった。息子さんがゲド戦記つくって少々落胆してる時にも言ってたこと:作り手は、世界を変えるほどの作品を作ろうとするぐらいの情熱と意気込みを持たねば駄目だ、という事を、実際にこの映画で肌で感じて教わった気さえします。凄い人です。

 ネタばれですが、過去2作品つづけて、トンネルがでてきました。
 今回はかなり良いまとまりを出し切ったという感じさえするのですが、、、やっぱり宮崎さんは、最後の作品を作ると思います。それを見るのが、楽しみであり、励みでもあるような気がします。これからも、トンネルの先は、、、風が吹いているのでしょうか。
 

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