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2009年2月 9日 (月曜日)

猫を抱いて象と泳ぐ - 小川洋子 (2009)

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   何かを愛すること、人を愛することというのは、
   自分も相手もなく、この世界そのものを愛することから
   はじまるのかもしれない。

   自分をできるだけ無くし、相手と共に世界を愛することに
   自分の居場所を見いだす。そうした行為がどれだけ美しく
   どれだけの愛情と平和を生み出すことか。

   そうした事を感じさせてくれる素晴らしい本。

   ジョン・アーヴィングの「オーウェンのために祈りを」を
   思い出しましたが、西洋の生き方とは違い、日本人が美徳
   とする謙虚でいることの尊さを筋とした物語なので、より
   心に響きます。題材がチェスという西洋のものではあるけ
   れど、テーマはチェスと同じで普遍性のもった美しい内容
   に思いました。

   この物語の主人公であるリトル・アリョーヒンのように
   謙虚に生きることは難しいことなのかもしれませんが、
   たくさんのすれ違いやぶつかり合いの起きてしまっている
   世の中で、世界的にみても謙虚でいることの大切さを穏や
   かに伝えてくれる素晴らしい本に思います。

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