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2009年10月29日 (木曜日)

7月末の法然院

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 7月の終わりに、仕事がてら京都へ行き、その週末は寺巡りの時間があった。初めて哲学の道を歩いたのだが、中でも心に残ったのが法然院だった。

 入口は汚い感じだった。この先に法然院があるのか、、、と思って暗闇の中へ足を踏み入れた。2、3歩歩いている内に、さっきまで夏の日差しに焼かれていた肌が、突然ひんやりと冷気を感じる。
 見上げると暗い森のよう。地面にはまるで幾何学模様のように、ゴロゴロと不規則に、一列に石の埋まった線が波のように広がる幅広い道がつづいている。それは、階段という程ではないが段になっていて、ゆるやかな登りになっているのがわかる。一瞬、古代の人がつくりあげたおかしな小宇宙か何かに飲み込まれそうな感覚がおこり、目眩のようにくらくらする。突然の暗闇に眼が驚いていたのだ。
 その道の半ばにさしかかると、道の終わりに山門が見える。そこまで歩いてくると、もうあたりはすっかり夜になってしまったかのように感じる程、自分の眼が暗闇に慣れてきており、木々の切れ端からこぼれる太陽光が逆光で異様にまぶしく感じる程、コントラストのついた風景に驚く。まんまと、古代人の仕掛けにはまってしまっている自分をも見つけるのである。同時に、突然異次元のようなところに飛び込んだ衝撃とは裏腹に、あまりにも不思議な自然美を体験したような気がするうちに、いつのまにか自分の心が安らいでいることにも気がつく。

 こういう体験を写真をするのは難しいのだが、撮った。白黒写真の生きる逆光でもある。もし、この写真が映し出すものと、ぼくの体験を感じてみたいようなら、ぜひとも京都に行った時には、法然院に行ってみてください。空いていると良いんだけどね。

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