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2010年9月18日 (土曜日)

齊藤江湖「はんこ職人の仕事と書展」

 写真は嘘をつくけれど(白い嘘ってやつですが)、「書は嘘をつかない」気がしてる。

 見ていてため息のでるような美しい字や、見た瞬間感激するような、非の打ちどころのない均整のとれた字もいいけれど、その人の性格がでているか温かく味わい深い字も素敵だ。墨汁が紙に染み入る瞬間って、鉛筆やボールペンが紙に擦れる瞬間とは違って、何か特別なものが生まれている感じもする。

 いまの時代、人は鉛筆や筆を使わず、多くがコンピュータを使ったデジタル化の方向にあり、誰にもわからない未来へエコ重視やグローバル化を理由に、一辺倒な、管理するには都合の良い人間ばかりが作り出される方向へ向かっているような気もしてならない。本当にそうなってしまっているのなら、ちょっとこわい。例えば、6歳の子がはじめて書き初めをするのに、教師や親がエコを理由にもったいないから1枚書いたら終わり、なんてこともありえる。お子さんがいる人、どーなの?

 ぼくの書き初めの思い出は、親に泣かされるまで何度も何度も、何枚も何枚も和紙を使って書をかかされた。当時は、まるで何かのペナルティみたいに感じていたが、そもそもそういう体験は大人になってからでは自らすすんでしない。正座して足は痛いわ、忍耐力や集中力はマックスに必要だわ、手は墨で汚れるだの、を理由に。でもなぜか、大人になるとペナルティみたいな子供の頃の試練を、自らなぞりたくなるもの。不思議なもんだ。でも、つねづね書をやりたいと思っているのだけど、未だ手をつけてない。ゆーきゃん検討ですかねえ?

 さいとーさんの書は雰囲気があります。場所を滋賀が近江八幡から東京が谷中へ。去年、近江八幡のお店を訪れたのですが、谷中でも、のびやかな自然と書を感じることができて嬉しかった。近江の雰囲気というか言葉にできないんだけど、書だけでなくギャラリー全体の空間がいいんです。また、見たいなあ。そして、こういうのを見て、書をはじめる子供たちがいてほしい。政府や学校の大人たちの考えに惑わされない芯のある心と夢を持ってほしい。

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コメント

>齊藤さん

 また近江八幡でのんびりしちゃいました。
 いろいろとお話聴けて楽しかったです。

 また齊藤さんのおかげで
 大舩さんにもお会い出来、お話できて嬉しかったです。
 ほんとうにありがとうございます。

 来年の個展に向けて頑張ります!
 

投稿: hiroyamashita | 2010年10月 6日 (水曜日) 20:54

ありがとうございます

ちょっと谷中まで、ぐらいの感覚で行ったつもりの
個展でした、街の空気感が そうさせてくれたのだと
思います。是非近江八幡でお待ちしています。

投稿: 齊藤江湖 | 2010年9月28日 (火曜日) 19:26

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